2011年8月1日

記録を残すということ

 記録はただ残せばいいというわけではありません。

 「読める」状態が確保されていることが重要です。
 アナログ(紙やフィルム)の場合は、紙の種類(酸性紙劣化など)や色あせ、さびやカビ、保存環境など気をつけることは多いにしても、直接目で見ることができます。

 問題は、デジタルです。
直接目で見ることができず、再生するには機材やソフトが揃っていることが求められます。
 フロッピーディスクやMOなどは、読み込むにはもう外付けのドライブを買うしかありません。それらもいつまで製造されつづけるのか。

 さらに媒体自体が壊れている可能性もあります。
中身を覗くことができたとしても、それを再生するソフトがなければ読めません。

 いま日常作成しているデジタルデータも、「読める」状態を確保するには、ソフトや媒体が変わるたびに、変換やバックアップを継続していく必要があります。

 私たちは記録を残すということは簡単ではないということを認識する必要があるかもしれません。