2012年2月27日

これもアーカイブズ?!

 以前に勤めていた会社でのことです。

 材料調達の業務に異動したばかりの私に、さっそく仕入価格の引き下げが指示されました。
 そこで仕入先との交渉に先立ち、これまでの経緯を調べはじめると、現在の単価および3年前までの単価はオンライン上ですぐに把握できました。

 しかし、です。
 
 それより以前の単価は画面に表示されず、ましてや現在の単価に決定した経緯(交渉経過など)は知る由もありません。

 さて、どのように話を進めたらよいものか・・・。
 思案ののち、関連する文書が綴られたファイルを開いてみると、オンライン上ではわからない情報の数々が!

・仕入価格を引き下げるために発注数量をまとめたこと
・仕入先を集約して社内の効率化と単価の引き下げをおこなったこと
・その仕入先との取引開始のきっかけ など

 そこには、現在の単価に至った経緯や、現在の単価がおおむねで妥当性を有すると判断できる資料などが綴られており、異動したての私にとって貴重な情報となったのは言うまでもありません。
 こんな経験を持つからなのか、アーカイブズの普及と実践を願わずにはいられません。

2012年2月20日

地方公共団体のICT-BCP

 最新の地方公共団体におけるICT-BCP策定状況が公表されています。
 
 総務省が開催した、第1回「災害に強い電子自治体に関する研究会」(平成24年1月31日)において配付された資料3「「地方公共団体におけるICT部門のBCP策定に関するガイドライン」(ICT-BCPガイドライン)の概要」(平成24年1月31日 総務省自治行政局 地域情報政策 http://www.soumu.go.jp/main_content/000145523.pdf)に平成23年4月1日現在の「ICT-BCP策定団体一覧」(P11)が掲載されています。
 
 これによれば、平成23年4月1日の時点でICT-BCPを策定していた地方公共団体は、16都道府県、113市区町村ということです。

2012年2月13日

時間を有効に。

 最近年をとったせいなのか、時間の流れを早く感じます。
小さい頃は、いくらでも時間があって、何でもできる気がしていました。
大人になると、やらなければならない事が増えすぎて、やりたい事がなかなかできなかったりします。

 仕事でも同じこと。時間を有効に使うには、本来かけなくてもいい時間をかけないこと。
 例えば、文書の検索時間。もしすぐに探せないとしたら・・・

・また一から業務の工程を組み立てる?
・あるはずのマニュアルを作り直す?
・事務室や書庫を半日かけて探す?
・過去の経緯を知っているかもしれない人に電話をかけまくる?

どれも時間を有効に活用しているとは言えません。

 「必要な時に、すぐに探せて使えること。」
時間を節約して、効率的に業務を進めるには、文書管理の徹底は必要不可欠なことだと思うのです。

2012年2月6日

アーカイブズとは・・・

 一般に「アーカイブズ」というと、史料的価値を有する非現用文書そのものや、それらを保存する施設を指すものとされています。
 
 先人たちが作成・利用した記録を保存することは、企業や団体の創立以来の理念やあゆみを大切にすることの現れでもあり、その組織にとっての精神的支柱でもあるでしょう。

 しかし、過去に経験していないような困難が次々と押し寄せている今日では、「アーカイブズ」は前述のような存在にとどまらず、この難局を乗り越えるためのシンクタンクとしても機能するのではないでしょうか。

 超円高、企業業績の低迷、工場の集約や海外移転、そして天災・人災にともなう生活環境の破壊、雇用の悪化、高齢化社会の到来・・・など、現在の日本が抱える問題は前例がないものばかり。でも、先人たちも何度となく困難や変化を乗り越えてきたからこそ、現在の私たちがいるのです。

 残念ながら直接会って相談することはできませんが、先人たちが残してくれた記録を読むことにより、目の前の困難を乗り越えるためのヒントが得られるかもしれません。そう考えると、アーカイブズは現在を生きる私たちにとってのシンクタンクであると思うのです。